なまけ者の条文素読帳

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「教育の政治的中立の確保」

☆「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない」(教育基本法・第十四条第一項)。
   ↓
 「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」(教育基本法・第十四条第二項)。

 

〇義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法(昭和二十九年法律第百五十七号)

 

・第一条(この法律の目的)
・第二条(定義)
・第三条(特定の政党を支持させる等の教育の教唆及びせん動の禁止)
・第四条(罰則)
・第五条(処罰の請求)

 

(この法律の目的)
第一条 この法律は、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)の精神に基き、義務教育諸学校における教育を党派的勢力の不当な影響又は支配から守り、もつて義務教育の政治的中立を確保するとともに、これに従事する教育職員の自主性を擁護することを目的とする。

 

素読用条文)


(この法律の目的)
第一条

  この法律は、
   ↓
  教育基本法(平成十八年法律第百二十号)の精神に基き、
   ↓
  義務教育諸学校における教育を党派的勢力の不当な影響又は支配から守り、
   ↓
  もつて
   ↓
  義務教育の政治的中立を確保するとともに、
   ↓
  これに従事する教育職員の自主性を擁護すること
   ↓
  を目的とする。

 

(定義)
第二条 この法律において「義務教育諸学校」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する小学校、中学校、義務教育学校中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部若しくは中学部をいう。

2 この法律において「教育職員」とは、校長、副校長若しくは教頭(中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部若しくは中学部にあつては、当該課程の属する中等教育学校又は当該部の属する特別支援学校の校長、副校長又は教頭とする。)又は主幹教諭、指導教諭、教諭、助教諭若しくは講師をいう。

 

素読用条文)


(定義)
第二条

  この法律において
   ↓
  「義務教育諸学校」とは、
   ↓
  学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する
   ↓
  小学校、中学校義務教育学校中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部若しくは中学部をいう。

2 この法律において
   ↓
  「教育職員」とは、
   ↓
  校長、副校長若しくは教頭中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部若しくは中学部にあつては、当該課程の属する中等教育学校又は当該部の属する特別支援学校の校長、副校長又は教頭とする。)又は主幹教諭、指導教諭、教諭、助教諭若しくは講師をいう。

 

(特定の政党を支持させる等の教育の教唆及びせん動の禁止)
第三条 何人も、教育を利用し、特定の政党その他の政治的団体(以下「特定の政党等」という。)の政治的勢力の伸長又は減退に資する目的をもつて、学校教育法に規定する学校の職員を主たる構成員とする団体(その団体を主たる構成員とする団体を含む。)の組織又は活動を利用し、義務教育諸学校に勤務する教育職員に対し、これらの者が、義務教育諸学校の児童又は生徒に対して、特定の政党等を支持させ、又はこれに反対させる教育を行うことを教唆し、又はせん動してはならない。

 

素読用条文)


(特定の政党を支持させる等の教育の教唆及びせん動の禁止)
第三条

  何人も、
   ↓
  教育を利用し、
   ↓
  特定の政党その他の政治的団体(以下「特定の政党等」という。)の政治的勢力の伸長又は減退に資する目的をもつて、
   ↓
  学校教育法に規定する学校の職員を主たる構成員とする団体(その団体を主たる構成員とする団体を含む。)の組織又は活動を利用し、
   ↓
  義務教育諸学校に勤務する教育職員に対し、
   ↓
  これらの者が、
   ↓
  義務教育諸学校の児童又は生徒に対して、
   ↓
  特定の政党等を支持させ、又はこれに反対させる教育を行うこと
   ↓
  教唆し、又はせん動してはならない。

 

(罰則)
第四条 前条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。

 

素読用条文)


(罰則)
第四条

  前条の規定に違反した者は、
   ↓
  一年以下の懲役
   ↓
  又は
   ↓
  三万円以下の罰金に処する。

 

(処罰の請求)
第五条 前条の罪は、当該教育職員が勤務する義務教育諸学校の設置者の区別に応じ、次に掲げるものの請求がなければ公訴を提起することができない。

一 国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二十三条の規定により国立大学に附属して設置される義務教育諸学校又は地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第七十七条の二第一項の規定により公立大学に附属して設置される義務教育諸学校にあつては、当該大学の学長

二 公立の義務教育諸学校にあつては、当該学校を設置する地方公共団体教育委員会

三 私立の義務教育諸学校にあつては、当該学校を所轄する都道府県知事

2 前項の請求の手続は、政令で定める。

 

素読用条文)


(処罰の請求)
第五条

  前条の罪は、
   ↓
  当該教育職員が勤務する義務教育諸学校の設置者の区別に応じ、
   ↓
  次に掲げるものの請求がなければ
   ↓
  公訴を提起することができない。

  一 国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二十三条の規定により国立大学に附属して設置される義務教育諸学校
     ↓
    又は
     ↓
    地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第七十七条の二第一項の規定により公立大学に附属して設置される義務教育諸学校にあつては、
     ↓
    当該大学の学長

  二 公立の義務教育諸学校にあつては、
     ↓
    当該学校を設置する地方公共団体教育委員会

  三 私立の義務教育諸学校にあつては、
     ↓
    当該学校を所轄する都道府県知事

2 前項の請求の手続は、
   ↓
  政令で定める

 


〇義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法第五条の請求の手続を定める政令(昭和二十九年政令第百三十七号)

 

義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法第五条第一項の請求は、同項各号に掲げる者から、書面で、検察官に対してしなければならない。

 

素読用条文)


  義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法
   ↓
  第五条第一項の請求は、
   ↓
  同項各号に掲げる者から、
   ↓
  書面で、
   ↓
  検察官に対して
   ↓
  しなければならない。

 


教育基本法=平成二十九年四月一日現在・施行)
(義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法=平成二十九年四月一日現在・施行)
(義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法第五条の請求の手続を定める政令=平成二十九年四月一日現在・施行)