なまけ者の条文素読帳

世界に一つだけのテーマ別のマイ六法。条文の素読から始めるシンプルな法学入門。最速で読んで理解する(素読用条文)付。

「性行為映像制作物への出演(第2回)締結に関する特則」

性行為とは「性交若しくは性交類似行為又は他人が人の露出された性器等(性器又は肛門をいう。以下この項において同じ。)を触る行為若しくは人が自己若しくは他人の露出された性器等を触る行為」(第二条第一項)。
   ↓
 性行為映像制作物とは「性行為に係る人の姿態を撮影した映像並びにこれに関連する映像及び音声によって構成され、社会通念上一体の内容を有するものとして制作された電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)又はこれに係る記録媒体であって、その全体として専ら性欲を興奮させ又は刺激するもの」(第二条第二項)。
   ↓
 性行為映像制作物への出演とは「性行為映像制作物において性行為に係る姿態の撮影の対象となること」(第二条第三項)。

 

〇性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律

 

第二章 出演契約等に関する特則

第一節 締結に関する特則

第四条(出演契約)
第五条(出演契約に係る説明義務)
第六条(出演契約書等の交付等義務)

 

(出演契約)
第四条 出演契約は、性行為映像制作物ごとに締結しなければならない。
2 出演契約は、書面又は電磁的記録でしなければ、その効力を生じない。
3 前項の出演契約に係る書面又は電磁的記録(以下「出演契約書等」という。)には、制作公表者及び出演者の氏名又は名称その他制作公表者及び出演者を特定するために必要な事項並びに当該出演契約の締結の日時及び場所のほか、次に掲げる事項(当該制作公表者に係る部分に関する事項に限る。)を記載し、又は記録しなければならない。
 一 当該出演者が性行為映像制作物への出演をすること。
 二 当該出演者の性行為映像制作物への出演に係る撮影を予定する日時及び場所
 三 前号の撮影の対象となる当該出演者の性行為に係る姿態の具体的内容
 四 前号の性行為に係る姿態の相手方を特定するために必要な事項
 五 当該性行為映像制作物の公表の具体的方法及び期間
 六 当該性行為映像制作物の公表を行う者が制作公表者以外の者であるときは、その旨及び当該公表を行う者の氏名又は名称その他当該公表を行う者を特定するために必要な事項
 七 当該出演者が受けるべき報酬の額及び支払の時期
 八 その他内閣府令で定める事項

 

素読用条文)


(出演契約)
第四条

  出演契約は、
   ↓
  性行為映像制作物ごとに
   ↓
  締結しなければならない。

2 出演契約は、
   ↓
  書面又は電磁的記録でしなければ、
   ↓
  その効力を生じない。

3 前項の出演契約に係る
   ↓
  書面又は電磁的記録(以下「出演契約書等」という。)には、
   ↓
  制作公表者及び出演者の氏名又は名称
   ↓
  その他制作公表者及び出演者を特定するために必要な事項
   ↓
  並びに
   ↓
  当該出演契約の締結の日時及び場所のほか、
   ↓
  次に掲げる事項(当該制作公表者に係る部分に関する事項に限る。)
   ↓
  記載し、又は記録しなければならない。

  一 当該出演者が性行為映像制作物への出演をすること。

  二 当該出演者の性行為映像制作物への出演に係る
     ↓
    撮影を予定する日時及び場所

  三 前号の撮影の対象となる
     ↓
    当該出演者の性行為に係る姿態の具体的内容

  四 前号の性行為に係る姿態の相手方を特定するために必要な事項

  五 当該性行為映像制作物の公表の具体的方法及び期間

  六 当該性行為映像制作物の公表を行う者が
     ↓
    制作公表者以外の者であるときは、
     ↓
    その旨及び当該公表を行う者の氏名又は名称
     ↓
    その他当該公表を行う者を特定するために必要な事項

  七 当該出演者が受けるべき報酬の額及び支払の時期

  八 その他内閣府令で定める事項

 

(出演契約に係る説明義務)
第五条 制作公表者は、出演者との間で出演契約を締結しようとするときは、あらかじめ、その出演者に対し、前条第三項に規定する事項(同項各号に掲げる事項については、当該制作公表者に係る部分に関する事項に限る。次条及び第二十一条第二号において「出演契約事項」という。)について出演契約書等の案を示して説明するとともに、次に掲げる事項についてこれらの事項を記載し又は記録した書面又は電磁的記録(以下「説明書面等」という。)を交付し又は提供して説明しなければならない。
 一 第七条から第十六条までに規定する事項
 二 第十一条の取消権については追認をすることができる時から、第十二条第一項の解除権については出演者が当該解除権を行使することができることを知った時から、それぞれ、時効によって消滅するまで、五年間行使することができること。
 三 撮影された映像により出演者が特定される可能性があること。
 四 第十七条第一項の規定により国が整備した体制における同項に規定する相談に応じる機関(同条第二項の規定により都道府県が整備した体制における当該相談に応じる機関があるときは、当該機関を含む。)の名称及び連絡先
 五 その他内閣府令で定める事項
2 制作公表者は、前項の規定による説明を行うに当たっては、出演者がその内容を容易かつ正確に理解することができるよう、丁寧に、かつ、分かりやすく、これを行わなければならない。
3 制作公表者以外の者は、出演契約の内容又は第一項各号に掲げる事項に関し、出演者を誤認させるような説明その他の行為をしてはならない。

 

素読用条文)


(出演契約に係る説明義務)
第五条

  制作公表者は、
   ↓
  出演者との間で
   ↓
  出演契約を締結しようとするときは、
   ↓
  あらかじめ、
   ↓
  その出演者に対し、
   ↓
  前条第三項に規定する事項(同項各号に掲げる事項については、当該制作公表者に係る部分に関する事項に限る。次条及び第二十一条第二号において「出演契約事項」という。)について
   ↓
  出演契約書等の案を示して
   ↓
  説明するとともに、
   ↓
  次に掲げる事項について
   ↓
  これらの事項を記載し又は記録した
   ↓
  書面又は電磁的記録(以下「説明書面等」という。)
   ↓
  交付し又は提供して
   ↓
  説明しなければならない。

  一 第七条から第十六条までに規定する事項

  二 第十一条の取消権については
     ↓
    追認をすることができる時から、
     ↓
    第十二条第一項の解除権については
     ↓
    出演者が当該解除権を行使することができることを知った時から、
     ↓
    それぞれ、
     ↓
    時効によって消滅するまで、
     ↓
    五年間行使することができること。

  三 撮影された映像により
     ↓
    出演者が特定される可能性があること。

  四 第十七条第一項の規定により
     ↓
    国が整備した体制における
     ↓
    同項に規定する相談に応じる機関(同条第二項の規定により都道府県が整備した体制における当該相談に応じる機関があるときは、当該機関を含む。)の名称及び連絡先

  五 その他内閣府令で定める事項

2 制作公表者は、
   ↓
  前項の規定による説明を行うに当たっては、
   ↓
  出演者がその内容を容易かつ正確に理解することができるよう
   ↓
  丁寧に、かつ、分かりやすく
   ↓
  これを行わなければならない。

3 制作公表者以外の者は、
   ↓
  出演契約の内容又は第一項各号に掲げる事項に関し、
   ↓
  出演者を誤認させるような説明
   ↓
  その他の行為をしてはならない

 

(出演契約書等の交付等義務)
第六条 制作公表者は、出演者との間で出演契約を締結したときは、速やかに、当該出演者に対し、出演契約事項が記載され又は記録された出演契約書等を交付し、又は提供しなければならない。

 

素読用条文)


(出演契約書等の交付等義務)
第六条

  制作公表者は、
   ↓
  出演者との間で
   ↓
  出演契約を締結したときは、
   ↓
  速やかに、
   ↓
  当該出演者に対し、
   ↓
  出演契約事項が記載され又は記録された
   ↓
  出演契約書等
   ↓
  交付し、又は提供しなければならない。

 


〇性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律施行規則(令和四年内閣府第四十一号)

 

第二条(出演契約の内容)
第三条(説明義務の内容)

 

(出演契約の内容)
第二条 法第四条第三項第八号に規定する内閣府令で定める事項は、性行為映像制作物について頒布又は上映を行う国名又は地域名(国内の一部で頒布又は上映を行う場合にあっては、その都道府県名)及び公衆送信を行う国名又は地域名(自動公衆送信装置(著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第九号の五イに規定する自動公衆送信装置をいう。)を用いる場合にあっては、当該自動公衆送信装置の設置者の氏名又は名称及び住所地の属する国名又は地域名)とする。

 

素読用条文)


(出演契約の内容)
第二条

  法第四条第三項第八号に規定する
   ↓
  内閣府令で定める事項は、
   ↓
  性行為映像制作物について頒布又は上映を行う国名又は地域名
   ↓
  (国内の一部で頒布又は上映を行う場合にあっては、その都道府県名)
   ↓
  及び
   ↓
  公衆送信を行う国名又は地域名
   ↓
  (自動公衆送信装置
   ↓
   著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)
   ↓
    第二条第一項第九号の五イに規定する自動公衆送信装置をいう。)
   ↓
   を用いる場合にあっては、
   ↓
   当該自動公衆送信装置の設置者の氏名又は名称及び住所地の属する
   ↓
   国名又は地域名)
   ↓
  とする。

 

(説明義務の内容)
第三条 法第五条第一項第五号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
 一 性行為に係る姿態の相手方の性感染症の検査の実施に関する事項
 二 出演契約書等の案及び説明書面等に記載され又は記録されている事項(この号に掲げる事項を除く。)の出演者が指定する言語による翻訳(出演契約書等の案及び説明書面等に表示されている言語が出演者が理解する言語と異なる場合に限る。)

 

素読用条文)


(説明義務の内容)
第三条

  法第五条第一項第五号に規定する
   ↓
  内閣府令で定める事項は、
   ↓
  次に掲げる事項とする。

  一 性行為に係る姿態の相手方の性感染症の検査の実施に関する事項

  二 出演契約書等の案及び説明書面等に記載され又は記録されている事項
     ↓
    (この号に掲げる事項を除く。)
     ↓
    の出演者が指定する言語による翻訳
     ↓
    (出演契約書等の案及び説明書面等に表示されている言語が
     ↓
     出演者が理解する言語と異なる場合に限る。)

 


(性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律=令和4年7月12日現在・施行)
(性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律施行規則=令和4年6月23日現在・施行)