なまけ者の条文素読帳

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「医療の理念」

☆「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、第一条の二に規定する理念に基づき、医療を受ける者に対し、良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない」(医療法・第一条の四第一項)。

 

〇医療法(昭和二十三年法律第二百五号)

 

・第一条
・第一条の二
・第一条の三
・第一条の四

 

第一条 この法律は、医療を受ける者による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項、医療の安全を確保するために必要な事項、病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関し必要な事項並びにこれらの施設の整備並びに医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を推進するために必要な事項を定めること等により、医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与することを目的とする。

 

素読用条文)


第一条

  この法律は、
   ↓
  医療を受ける者による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項、
   ↓
  医療の安全を確保するために必要な事項、
   ↓
  病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関し必要な事項
   ↓
  並びに
   ↓
  これらの施設の整備
   ↓
  並びに
   ↓
  医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を
   ↓
  推進するために必要な事項を定めること等により、
   ↓
  医療を受ける者の利益の保護
   ↓
  及び
   ↓
  良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、
   ↓
  もつて
   ↓
  国民の健康の保持に寄与すること
   ↓
  を目的とする。

 

第一条の二 医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、その内容は、単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。
2 医療は、国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、医療を受ける者の意向を十分に尊重し、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を実施する薬局その他の医療を提供する施設(以下「医療提供施設」という。)、医療を受ける者の居宅等(居宅その他厚生労働省令で定める場所をいう。以下同じ。)において、医療提供施設の機能に応じ効率的に、かつ、福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ提供されなければならない。

 

素読用条文)


第一条の二

  医療は、
   ↓
  生命の尊重個人の尊厳の保持
   ↓
  を旨とし、
   ↓
  医師、歯科医師、薬剤師、看護師
   ↓
  その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき
   ↓
  及び
   ↓
  医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、
   ↓
  その内容は、
   ↓
  単に治療のみならず、
   ↓
  疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む
   ↓
  良質かつ適切なものでなければならない

2 医療は、
   ↓
  国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、
   ↓
  医療を受ける者の意向を十分に尊重し
   ↓
  病院、診療所、
   ↓
  介護老人保健施設、介護医療院、
   ↓
  調剤を実施する薬局
   ↓
  その他の医療を提供する施設(以下「医療提供施設」という。)
   ↓
  医療を受ける者の居宅等(居宅その他厚生労働省令で定める場所をいう。以下同じ。)において、
   ↓
  医療提供施設の機能に応じ効率的に、
   ↓
  かつ、
   ↓
  福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ
   ↓
  提供されなければならない。

 

第一条の三 国及び地方公共団体は、前条に規定する理念に基づき、国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制が確保されるよう努めなければならない。

 

素読用条文)


第一条の三

  国及び地方公共団体は、
   ↓
  前条に規定する理念に基づき
   ↓
  国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制
   ↓
  確保されるよう努めなければならない。

 

第一条の四 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、第一条の二に規定する理念に基づき、医療を受ける者に対し、良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない。
2 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない。
3 医療提供施設において診療に従事する医師及び歯科医師は、医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携に資するため、必要に応じ、医療を受ける者を他の医療提供施設に紹介し、その診療に必要な限度において医療を受ける者の診療又は調剤に関する情報を他の医療提供施設において診療又は調剤に従事する医師若しくは歯科医師又は薬剤師に提供し、及びその他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
4 病院又は診療所の管理者は、当該病院又は診療所を退院する患者が引き続き療養を必要とする場合には、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連携を図り、当該患者が適切な環境の下で療養を継続することができるよう配慮しなければならない。
5 医療提供施設の開設者及び管理者は、医療技術の普及及び医療の効率的な提供に資するため、当該医療提供施設の建物又は設備を、当該医療提供施設に勤務しない医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手の診療、研究又は研修のために利用させるよう配慮しなければならない。

 

素読用条文)


第一条の四

  医師、歯科医師、薬剤師、看護師
   ↓
  その他の医療の担い手は、
   ↓
  第一条の二に規定する理念に基づき
   ↓
  医療を受ける者に対し、
   ↓
  良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない

2 医師、歯科医師、薬剤師、看護師
   ↓
  その他の医療の担い手は、
   ↓
  医療を提供するに当たり、
   ↓
  適切な説明を行い
   ↓
  医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない

3 医療提供施設において診療に従事する
   ↓
  医師及び歯科医師は、
   ↓
  医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携に資するため、
   ↓
  必要に応じ、
   ↓
  医療を受ける者を
   ↓
  他の医療提供施設に紹介し、
   ↓
  その診療に必要な限度において
   ↓
  医療を受ける者の診療又は調剤に関する情報を
   ↓
  他の医療提供施設において診療又は調剤に従事する
   ↓
  医師若しくは歯科医師又は薬剤師に提供し、
   ↓
  及び
   ↓
  その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 病院又は診療所の管理者は、
   ↓
  当該病院又は診療所を退院する患者が
   ↓
  引き続き療養を必要とする場合には、
   ↓
  保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連携を図り、
   ↓
  当該患者が
   ↓
  適切な環境の下で
   ↓
  療養を継続することができるよう配慮しなければならない。

5 医療提供施設の開設者及び管理者は、
   ↓
  医療技術の普及及び医療の効率的な提供に資するため、
   ↓
  当該医療提供施設の建物又は設備を、
   ↓
  当該医療提供施設に勤務しない
   ↓
  医師、歯科医師、薬剤師、看護師
   ↓
  その他の医療の担い手の
   ↓
  診療、研究又は研修のために
   ↓
  利用させるよう配慮しなければならない。

 


(医療法=令和4年12月9日現在・施行)