なまけ者の条文素読帳

世界に一つだけのテーマ別のマイ六法。条文の素読から始めるシンプルな法学入門。最速で読んで理解する(素読用条文)付。

「運航管理者(ディスパッチャー)」

☆「航空運送事業の用に供する国土交通省令で定める航空機は、その機長が、第百二条第一項の本邦航空運送事業者の置く運航管理者の承認を受けなければ、出発し、又はその飛行計画を変更してはならない」(航空法・第七十七条)。

 

航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)

 

・第七十七条(運航管理者)
・第七十八条

 

(運航管理者)
第七十七条 航空運送事業の用に供する国土交通省令で定める航空機は、その機長が、第百二条第一項の本邦航空運送事業者の置く運航管理者の承認を受けなければ、出発し、又はその飛行計画を変更してはならない。

 

素読用条文)


(運航管理者)
第七十七条

  航空運送事業の用に供する
   ↓
  国土交通省令で定める航空機は、
   ↓
  その機長が、
   ↓
  第百二条第一項の本邦航空運送事業者の置く
   ↓
  運航管理者の承認を受けなければ、
   ↓
  出発し、
   ↓
  又は
   ↓
  その飛行計画を変更してはならない。

 

第七十八条 前条の運航管理者は、国土交通大臣の行う運航管理者技能検定に合格した者でなければならない。
2 運航管理者技能検定は、申請者が前条の業務を行うために必要な航空機、航空保安施設、無線通信及び気象に関する知識及び技能を有するかどうかを判定するために行う。
3 運航管理者技能検定は、国土交通省令で定める年齢及び航空機の運航に関する経験を有する者でなければ、受けることができない。
4 第二十七条、第二十九条及び第三十条の規定は、運航管理者技能検定に準用する。
5 運航管理者技能検定の申請手続其の他の実施細目は、国土交通省令で定める。

 

素読用条文)


第七十八条

  前条の運航管理者は、
   ↓
  国土交通大臣の行う
   ↓
  運航管理者技能検定に合格した者でなければならない。

2 運航管理者技能検定は、
   ↓
  申請者が前条の業務を行うために必要な航空機、航空保安施設、無線通信及び気象に関する知識及び技能を有するかどうかを判定するために
   ↓
  行う。

3 運航管理者技能検定は、
   ↓
  国土交通省令で定める年齢及び航空機の運航に関する経験を有する者でなければ、
   ↓
  受けることができない。

4 第二十七条、第二十九条及び第三十条の規定は、
   ↓
  運航管理者技能検定に
   ↓
  準用する。

5 運航管理者技能検定の申請手続
   ↓
  其の他の実施細目は、
   ↓
  国土交通省令で定める

 


航空法施行規則(昭和二十七年運輸省第五十六号)

 

・第百六十六条の六(運航管理者の承認が必要な航空機)
・第百六十七条(運航管理者の受験資格)
・第百七十条(学科試験)
・第百七十条の三(試験の免除)
・第百七十条の四
・第百七十条の五
・第百七十条の六
・第百七十一条(実地試験)
・第百七十一条の二(運航管理者技能検定合格証明書)

 

(運航管理者の承認が必要な航空機)
第百六十六条の六 法第七十七条の国土交通省令で定める航空機は、最大離陸重量が五千七百キログラムを超える飛行機及び最大離陸重量が九千八十キログラムを超える回転翼航空機(次に掲げる航空機を除く。)とする。
一 法第四条第一項各号に掲げる者が経営する航空運送事業の用に供する航空機
二 法第百十三条の二第一項の許可を受けた受託者が法第四条第一項各号に掲げる者である場合において当該受託者が運航する航空機

 

素読用条文)


(運航管理者の承認が必要な航空機)
第百六十六条の六

  法第七十七条の国土交通省令で定める航空機は、
   ↓
  最大離陸重量が五千七百キログラムを超える飛行機
   ↓
  及び
   ↓
  最大離陸重量が九千八十キログラムを超える回転翼航空機次に掲げる航空機を除く。)
   ↓
  とする。

  一 法第四条第一項各号に掲げる者が経営する航空運送事業の用に供する航空機

  二 法第百十三条の二第一項の許可を受けた受託者が法第四条第一項各号に掲げる者である場合において
     ↓
    当該受託者が運航する航空機

 

(運航管理者の受験資格)
第百六十七条 法第七十八条第三項の規定により、運航管理者技能検定(以下「技能検定」という。)を受けることができる者は、当該技能検定の施行の日までに、二十一歳に達する者であつて、航空運送事業の用に供する最大離陸重量が五千七百キログラムを超える飛行機又は最大離陸重量が九千八十キログラムを超える回転翼航空機の運航に関して、第一号から第五号までに掲げる経験のうち一の経験を二年以上有する者及びこれらの経験のうち二の経験をそれぞれ一年以上有する者並びに第六号に掲げる経験を一年以上有する者とする。
一 操縦を行つた経験
二 空中航法を行つた経験
三 気象業務を行つた経験
四 航空機に乗り組んで無線設備の操作を行つた経験
五 航空交通管制の業務を行つた経験
六 運航管理者の業務の補助の業務を行つた経験
2 前項の規定にかかわらず、国土交通大臣が同項の経験と同等以上の経験を有すると認める者は、技能検定を受けることができる。

 

素読用条文)


(運航管理者の受験資格)
第百六十七条

  法第七十八条第三項の規定により、
   ↓
  運航管理者技能検定(以下「技能検定」という。)を受けることができる者は、
   ↓
  当該技能検定の施行の日までに、
   ↓
  二十一歳に達する者であつて、
   ↓
  航空運送事業の用に供する最大離陸重量が五千七百キログラムを超える飛行機
   ↓
  又は
   ↓
  最大離陸重量が九千八十キログラムを超える回転翼航空機の運航に関して、
   ↓
  第一号から第五号までに掲げる経験のうち一の経験を二年以上有する者
   ↓
  及び
   ↓
  これらの経験のうち二の経験をそれぞれ一年以上有する者
   ↓
  並びに
   ↓
  第六号に掲げる経験を一年以上有する者
   ↓
  とする。

  一 操縦を行つた経験

  二 空中航法を行つた経験

  三 気象業務を行つた経験

  四 航空機に乗り組んで無線設備の操作を行つた経験

  五 航空交通管制の業務を行つた経験

  六 運航管理者の業務の補助の業務を行つた経験

2 前項の規定にかかわらず、
   ↓
  国土交通大臣が同項の経験と同等以上の経験を有すると認める者は、
   ↓
  技能検定を受けることができる。

 

(学科試験)
第百七十条 学科試験は、次に掲げる試験科目について行う。
一 航空機 航空運送事業の用に供する航空機の構造、性能及び燃料消費関係
二 航空機の運航 重量配分の基本原則及び重量配分の航空機の運航に及ぼす影響
三 航空保安施設 航空保安施設の諸元、機能及び使用方法並びに運航上の運用方法
四 無線通信 無線通信施設の概要、通信組織及び施設の運用方法並びに手続
五 航空気象 風系、気流の擾 乱、雲、着氷、空電、霧等航空機の運航に影響を及ぼす気象現象に関する知識及び気象観測の方法
六 気象通報 気象通報の組織及び通報式
七 天気図の解説 天気記号技術用語及び解析の一般原則
八 空中航法 無線航法及び推測航法に関する一般知識並びに航法用計器の原理及び取扱法
九 法規 国内航空法規及び国際航空法

 

素読用条文)


(学科試験)
第百七十条

  学科試験は、
   ↓
  次に掲げる試験科目について
   ↓
  行う。

  一 航空機

    航空運送事業の用に供する航空機の構造、性能及び燃料消費関係

  二 航空機の運航

    重量配分の基本原則及び重量配分の航空機の運航に及ぼす影響

  三 航空保安施設

    航空保安施設の諸元、機能及び使用方法並びに運航上の運用方法

  四 無線通信

    無線通信施設の概要、通信組織及び施設の運用方法並びに手続

  五 航空気象

    風系、気流の擾 乱、雲、着氷、空電、霧等航空機の運航に影響を及ぼす気象現象に関する知識及び気象観測の方法

  六 気象通報

    気象通報の組織及び通報式

  七 天気図の解説

    天気記号技術用語及び解析の一般原則

  八 空中航法

    無線航法及び推測航法に関する一般知識並びに航法用計器の原理及び取扱法

  九 法規

    国内航空法規及び国際航空法

 

(試験の免除)
第百七十条の三 第百七十条の学科試験に合格した者が技能検定を申請する場合は、申請により、当該合格に係る前条の通知があつた日から二年以内に行われる学科試験を免除する。

 

素読用条文)


(試験の免除)
第百七十条の三

  第百七十条の学科試験に合格した者が技能検定を申請する場合は、
   ↓
  申請により、
   ↓
  当該合格に係る前条の通知があつた日から二年以内に行われる
   ↓
  学科試験を免除する。

 

第百七十条の四 第百七十条の学科試験の全部の科目について試験を受けその一部の科目について合格点を得た者が、技能検定を申請する場合には、当該合格に係る第百七十条の二の通知があつた日から一年以内に行われる学科試験に限り、申請により、当該合格点を得た科目及び当該合格点を得た学科試験の後当該申請に係る学科試験までの間の学科試験において合格点を得た科目に係る学科試験を免除する。

 

素読用条文)


第百七十条の四

  第百七十条の学科試験の全部の科目について試験を受け
   ↓
  その一部の科目について合格点を得た者が、
   ↓
  技能検定を申請する場合には、
   ↓
  当該合格に係る第百七十条の二の通知があつた日から
   ↓
  一年以内に行われる学科試験に限り、
   ↓
  申請により、
   ↓
  当該合格点を得た科目
   ↓
  及び
   ↓
  当該合格点を得た学科試験の後当該申請に係る学科試験までの間の学科試験において合格点を得た科目に係る
   ↓
  学科試験を免除する。

 

第百七十条の五 国土交通大臣は、国際民間航空条約の締約国たる外国の政府が行う運航管理者の技能検定に合格した者に対しては、申請により、第百七十条の試験(同条第九号の国内航空法規に係るものを除く。)及び第百七十一条の試験の全部又は一部を免除することができる。
2 国土交通大臣は、国際民間航空条約の締約国たる外国の政府であつて、運航管理者の技能として第百七十条及び第百七十一条の試験と同等又はそれ以上の試験を行うと国土交通大臣が認めるものが行う運航管理者の技能検定に合格した者に対しては、申請により、試験の全部を免除することができる。
3 前二項の場合においては、運航管理者として必要な日本語又は英語の能力を有するかどうかについて国土交通大臣が必要があると認めて行う試験に合格しなければならない。

 

素読用条文)


第百七十条の五

  国土交通大臣は、
   ↓
  国際民間航空条約の締約国たる外国の政府が行う
   ↓
  運航管理者の技能検定に合格した者に対しては、
   ↓
  申請により、
   ↓
  第百七十条の試験同条第九号の国内航空法規に係るものを除く。)及び第百七十一条の試験の全部又は一部を
   ↓
  免除することができる。

2 国土交通大臣は、
   ↓
  国際民間航空条約の締約国たる外国の政府であつて
   ↓
  運航管理者の技能として第百七十条及び第百七十一条の試験と同等又はそれ以上の試験を行うと国土交通大臣が認めるものが行う
   ↓
  運航管理者の技能検定に合格した者に対しては、
   ↓
  申請により、
   ↓
  試験の全部を免除することができる。

3 前二項の場合においては、
   ↓
  運航管理者として必要な日本語又は英語の能力を有するかどうかについて
   ↓
  国土交通大臣が必要があると認めて行う試験
   ↓
  合格しなければならない。

 

第百七十条の六 指定運航管理者養成施設の課程を修了した者に対する次条の実地試験については、申請により、これを行わない。ただし、当該指定運航管理者養成施設の課程を修了した日から起算して一年を経過した場合は、この限りでない。

 

素読用条文)


第百七十条の六

  指定運航管理者養成施設の課程を修了した者に対する
   ↓
  次条の実地試験については、
   ↓
  申請により、
   ↓
  これを行わない。

  ただし、
   ↓
  当該指定運航管理者養成施設の課程を修了した日から起算して
   ↓
  一年を経過した場合は、
   ↓
  この限りでない。

 

(実地試験)
第百七十一条 実地試験は、左に掲げる科目について行う。
一 天気図の解説 地表面天気図、上層天気図等の気象図から航空機の航行に関する気象状態の予想
二 航空機の航行の援助 仮定の悪天候状態における航行の援助

 

素読用条文)


(実地試験)
第百七十一条

  実地試験は、
   ↓
  左に掲げる科目について
   ↓
  行う。

  一 天気図の解説

    地表面天気図、上層天気図等の気象図から航空機の航行に関する気象状態の予想

  二 航空機の航行の援助

    仮定の悪天候状態における航行の援助

 

(運航管理者技能検定合格証明書)
第百七十一条の二 技能検定に合格した者に対しては、運航管理者技能検定合格証明書(第二十九号様式)を交付するものとする。

 

素読用条文)


(運航管理者技能検定合格証明書)
第百七十一条の二

  技能検定に合格した者に対しては、
   ↓
  運航管理者技能検定合格証明書(第二十九号様式)を
   ↓
  交付するもの
   ↓
  とする。

 


航空法=令和二年六月十八日現在・施行)
航空法施行規則=令和元年十月一日現在・施行)