なまけ者の条文素読帳

世界に一つだけのテーマ別のマイ六法。条文の素読から始めるシンプルな法学入門。最速で読んで理解する(素読用条文)付。

「簡易裁判所」

☆「下級裁判所は、高等裁判所地方裁判所家庭裁判所及び簡易裁判所とする」(裁判所法・第二条第一項)。

 

〇裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)

 

・第三十二条(裁判官)
・第三十三条裁判権
・第三十四条(その他の権限)
・第三十五条(一人制)

 

第三十二条(裁判官) 各簡易裁判所に相応な員数の簡易裁判所判事を置く。

 

素読用条文)


第三十二条(裁判官)

  各簡易裁判所
   ↓
  相応な員数の簡易裁判所判事
   ↓
  置く。

 

第三十三条裁判権) 簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。

一 訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)

二 罰金以下の刑に当たる罪、選択刑として罰金が定められている罪又は刑法第百八十六条、第二百五十二条若しくは第二百五十六条の罪に係る訴訟

2 簡易裁判所は、禁錮以上の刑を科することができない。ただし、刑法第百三十条の罪若しくはその未遂罪、同法第百八十六条の罪、同法第二百三十五条の罪若しくはその未遂罪、同法第二百五十二条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条の罪、古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三十一条から第三十三条までの罪若しくは質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第三十条から第三十二条までの罪に係る事件又はこれらの罪と他の罪とにつき刑法第五十四条第一項の規定によりこれらの罪の刑をもつて処断すべき事件においては、三年以下の懲役を科することができる。

3 簡易裁判所は、前項の制限を超える刑を科するのを相当と認めるときは、訴訟法の定めるところにより事件を地方裁判所に移さなければならない。

 

素読用条文)


第三十三条裁判権

  簡易裁判所は、
   ↓
  次の事項について
   ↓
  第一審の裁判権を有する。

  一 訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)

  二 罰金以下の刑に当たる罪、
     ↓
    選択刑として罰金が定められている罪
     ↓
    又は
     ↓
    刑法第百八十六条、第二百五十二条若しくは第二百五十六条の罪に係る訴訟

2 簡易裁判所は、
   ↓
  禁錮以上の刑を科することができない

  ただし、
   ↓
  刑法第百三十条の罪若しくはその未遂罪、同法第百八十六条の罪、同法第二百三十五条の罪若しくはその未遂罪、同法第二百五十二条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条の罪、
   ↓
  古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三十一条から第三十三条までの罪
   ↓
  若しくは
   ↓
  質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第三十条から第三十二条までの罪に係る事件
   ↓
  又は
   ↓
  これらの罪と他の罪とにつき
   ↓
  刑法第五十四条第一項の規定により
   ↓
  これらの罪の刑をもつて処断すべき事件においては、
   ↓
  三年以下の懲役を科することができる

3 簡易裁判所は、
   ↓
  前項の制限を超える刑を科するのを相当と認めるときは
   ↓
  訴訟法の定めるところにより
   ↓
  事件を
   ↓
  地方裁判所に移さなければならない

 

第三十四条(その他の権限) 簡易裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限を有する。

 

素読用条文)


第三十四条(その他の権限)

  簡易裁判所は、
   ↓
  この法律に定めるものの外、
   ↓
  他の法律において特に定める権限を
   ↓
  有する。

 

第三十五条(一人制) 簡易裁判所は、一人の裁判官でその事件を取り扱う。

 

素読用条文)


第三十五条(一人制)

  簡易裁判所は、
   ↓
  一人の裁判官で
   ↓
  その事件を取り扱う。

 


〇刑法(明治四十年法律第四十五号)

 

・第百三十条(住居侵入等)
・第百三十二条(未遂罪)
・第百八十六条(常習賭博及び賭博場開張等図利)
・第二百三十五条(窃盗)
・第二百四十三条(未遂罪)
・第二百五十二条(横領)
・第二百五十四条(遺失物等横領)
・第二百五十六条(盗品譲受け等)

 

(住居侵入等)
第百三十条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

 

素読用条文)


(住居侵入等)
第百三十条

  正当な理由がないのに、
   ↓
  人の住居
   ↓
  若しくは
   ↓
  人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に
   ↓
  侵入し、
   ↓
  又は
   ↓
  要求を受けたにもかかわらず
   ↓
  これらの場所から退去しなかった者は、
   ↓
  三年以下の懲役
   ↓
  又は
   ↓
  十万円以下の罰金に処する。

 

(未遂罪)
第百三十二条 第百三十条の罪の未遂は、罰する。

 

素読用条文)


(未遂罪)
第百三十二条

  第百三十条の罪の
   ↓
  未遂は、
   ↓
  罰する。

 

(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。

2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

 

素読用条文)


(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条

  常習として賭博をした者は、
   ↓
  三年以下の懲役に処する。

2 賭博場を開張し、
   ↓
  又は
   ↓
  博徒を結合して
   ↓
  利益を図った者は、
   ↓
  三月以上五年以下の懲役に処する。

 

(窃盗)
第二百三十五条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

素読用条文)


(窃盗)
第二百三十五条

  他人の財物を窃取した者は、
   ↓
  窃盗の罪とし、
   ↓
  十年以下の懲役
   ↓
  又は
   ↓
  五十万円以下の罰金に処する。

 

(未遂罪)
第二百四十三条 第二百三十五条から第二百三十六条まで、第二百三十八条から第二百四十条まで及び第二百四十一条第三項の罪の未遂は、罰する。

 

素読用条文)


(未遂罪)
第二百四十三条

  第二百三十五条から第二百三十六条まで、
   ↓
  第二百三十八条から第二百四十条まで
   ↓
  及び
   ↓
  第二百四十一条第三項の罪の
   ↓
  未遂は、
   ↓
  罰する。

 

(横領)
第二百五十二条 自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の懲役に処する。

2 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。

 

素読用条文)


(横領)
第二百五十二条

  自己の占有する他人の物を
   ↓
  横領した者は、
   ↓
  五年以下の懲役に処する。

2 自己の物であっても、
   ↓
  公務所から保管を命ぜられた場合において、
   ↓
  これを
   ↓
  横領した者も、
   ↓
  前項と同様とする。

 

(遺失物等横領)
第二百五十四条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

 

素読用条文)


(遺失物等横領)
第二百五十四条

  遺失物、漂流物
   ↓
  その他占有を離れた他人の物を
   ↓
  横領した者は、
   ↓
  一年以下の懲役
   ↓
  又は
   ↓
  十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

 

(盗品譲受け等)
第二百五十六条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。

2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。

 

素読用条文)


(盗品譲受け等)
第二百五十六条

  盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を
   ↓
  無償で譲り受けた者は、
   ↓
  三年以下の懲役に処する。

2 前項に規定する物を
   ↓
  運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、
   ↓
  又は
   ↓
  その有償の処分のあっせんをした者は、
   ↓
  十年以下の懲役
   ↓
  及び
   ↓
  五十万円以下の罰金に処する。

 


刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)

 

第三百三十二条 簡易裁判所は、地方裁判所において審判するのを相当と認めるときは、決定で管轄地方裁判所にこれを移送しなければならない。

 

素読用条文)


第三百三十二条

  簡易裁判所は、
   ↓
  地方裁判所において審判するのを相当と認めるときは
   ↓
  決定で
   ↓
  管轄地方裁判所
   ↓
  これを移送しなければならない

 


(裁判所法=平成二十九年十一月一日現在・施行)
(刑法=令和二年四月一日現在・施行)
刑事訴訟法=令和元年六月二日現在・施行)