なまけ者の条文素読帳

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「自殺対策」

☆「自殺が個人的な問題としてのみ捉えられるべきものではなく、その背景に様々な社会的な要因があることを踏まえ」(自殺対策基本法・第二条第二項)。

 

自殺対策基本法(平成十八年法律第八十五号)

 

・第一条(目的)
・第二条(基本理念)
・第七条(自殺予防週間及び自殺対策強化月間)
・第九条(名誉及び生活の平穏への配慮)

 

(目的)
第一条 この法律は、近年、我が国において自殺による死亡者数が高い水準で推移している状況にあり、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、これに対処していくことが重要な課題となっていることに鑑み、自殺対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、自殺対策の基本となる事項を定めること等により、自殺対策を総合的に推進して、自殺の防止を図り、あわせて自殺者の親族等の支援の充実を図り、もって国民が健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的とする。

 

素読用条文)


(目的)
第一条

  この法律は、
   ↓
  近年、
   ↓
  我が国において自殺による死亡者数が高い水準で推移している状況にあり、
   ↓
  誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、
   ↓
  これに対処していくことが重要な課題となっていることに鑑み、
   ↓
  自殺対策に関し、
   ↓
  基本理念を定め、
   ↓
  及び
   ↓
  国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、
   ↓
  自殺対策の基本となる事項を定めること等により、
   ↓
  自殺対策を総合的に推進して、
   ↓
  自殺の防止を図り、
   ↓
  あわせて
   ↓
  自殺者の親族等の支援の充実を図り、
   ↓
  もって
   ↓
  国民が健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現に寄与すること
   ↓
  を目的とする。

 

(基本理念)
第二条 自殺対策は、生きることの包括的な支援として、全ての人がかけがえのない個人として尊重されるとともに、生きる力を基礎として生きがいや希望を持って暮らすことができるよう、その妨げとなる諸要因の解消に資するための支援とそれを支えかつ促進するための環境の整備充実が幅広くかつ適切に図られることを旨として、実施されなければならない。

2 自殺対策は、自殺が個人的な問題としてのみ捉えられるべきものではなく、その背景に様々な社会的な要因があることを踏まえ、社会的な取組として実施されなければならない。

3 自殺対策は、自殺が多様かつ複合的な原因及び背景を有するものであることを踏まえ、単に精神保健的観点からのみならず、自殺の実態に即して実施されるようにしなければならない。

4 自殺対策は、自殺の事前予防、自殺発生の危機への対応及び自殺が発生した後又は自殺が未遂に終わった後の事後対応の各段階に応じた効果的な施策として実施されなければならない。

5 自殺対策は、保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策との有機的な連携が図られ、総合的に実施されなければならない。

 

素読用条文)


(基本理念)
第二条

  自殺対策は、
   ↓
  生きることの包括的な支援として、
   ↓
  全ての人がかけがえのない個人として尊重されるとともに、
   ↓
  生きる力を基礎として生きがいや希望を持って暮らすことができるよう、
   ↓
  その妨げとなる諸要因の解消に資するための支援それを支えかつ促進するための環境の整備充実が幅広くかつ適切に図られることを旨として、
   ↓
  実施されなければならない。

2 自殺対策は、
   ↓
  自殺が個人的な問題としてのみ捉えられるべきものではなく
   ↓
  その背景に様々な社会的な要因があることを踏まえ
   ↓
  社会的な取組として実施されなければならない

3 自殺対策は、
   ↓
  自殺が多様かつ複合的な原因及び背景を有するものであることを踏まえ、
   ↓
  単に精神保健的観点からのみならず、
   ↓
  自殺の実態に即して
   ↓
  実施されるようにしなければならない。

4 自殺対策は、
   ↓
  自殺の事前予防
   ↓
  自殺発生の危機への対応
   ↓
  及び
   ↓
  自殺が発生した後又は自殺が未遂に終わった後の事後対応
   ↓
  各段階に応じた効果的な施策として
   ↓
  実施されなければならない。

5 自殺対策は、
   ↓
  保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策との有機的な連携が図られ、
   ↓
  総合的に実施されなければならない。

 

(自殺予防週間及び自殺対策強化月間)
第七条 国民の間に広く自殺対策の重要性に関する理解と関心を深めるとともに、自殺対策の総合的な推進に資するため、自殺予防週間及び自殺対策強化月間を設ける。

2 自殺予防週間は九月十日から九月十六日までとし、自殺対策強化月間は三月とする。

3 国及び地方公共団体は、自殺予防週間においては、啓発活動を広く展開するものとし、それにふさわしい事業を実施するよう努めるものとする。

4 国及び地方公共団体は、自殺対策強化月間においては、自殺対策を集中的に展開するものとし、関係機関及び関係団体と相互に連携協力を図りながら、相談事業その他それにふさわしい事業を実施するよう努めるものとする。

 

素読用条文)


(自殺予防週間及び自殺対策強化月間)
第七条

  国民の間に広く自殺対策の重要性に関する理解と関心を深めるとともに、
   ↓
  自殺対策の総合的な推進に資するため、
   ↓
  自殺予防週間
   ↓
  及び
   ↓
  自殺対策強化月間
   ↓
  設ける。

2 自殺予防週間は
   ↓
  九月十日から九月十六日までとし、
   ↓
  自殺対策強化月間は
   ↓
  三月とする。

3 国及び地方公共団体は、
   ↓
  自殺予防週間においては、
   ↓
  啓発活動を広く展開するものとし、
   ↓
  それにふさわしい事業を実施するよう努めるものとする。

4 国及び地方公共団体は、
   ↓
  自殺対策強化月間においては、
   ↓
  自殺対策を集中的に展開するものとし、
   ↓
  関係機関及び関係団体と相互に連携協力を図りながら、
   ↓
  相談事業その他それにふさわしい事業を実施するよう努めるものとする。

 

(名誉及び生活の平穏への配慮)
第九条 自殺対策の実施に当たっては、自殺者及び自殺未遂者並びにそれらの者の親族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、いやしくもこれらを不当に侵害することのないようにしなければならない。

 

素読用条文)


(名誉及び生活の平穏への配慮)
第九条

  自殺対策の実施に当たっては、
   ↓
  自殺者及び自殺未遂者並びにそれらの者の親族等の
   ↓
  名誉及び生活の平穏に十分配慮し
   ↓
  いやしくもこれらを不当に侵害することのないようにしなければならない

 


自殺対策基本法=平成二十八年四月一日現在・施行)