なまけ者の条文素読帳

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「買収及び利害誘導罪(公職選挙法)」

☆「金銭物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束」(公職選挙法・第二百二十一条第一項第一号)。

 

公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)

 

・第二百二十一条(買収及び利害誘導罪)
・第二百二十二条(多数人買収及び多数人利害誘導罪)
・第二百二十四条(買収及び利害誘導罪の場合の没収)

 

(買収及び利害誘導罪)
第二百二十一条 次の各号に掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

一 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。

二 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対しその者又はその者と関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の直接利害関係を利用して誘導をしたとき。

三 投票をし若しくはしないこと、選挙運動をし若しくはやめたこと又はその周旋勧誘をしたことの報酬とする目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し第一号に掲げる行為をしたとき。

四 第一号若しくは前号の供与、供応接待を受け若しくは要求し、第一号若しくは前号の申込みを承諾し又は第二号の誘導に応じ若しくはこれを促したとき。

五 第一号から第三号までに掲げる行為をさせる目的をもつて選挙運動者に対し金銭若しくは物品の交付、交付の申込み若しくは約束をし又は選挙運動者がその交付を受け、その交付を要求し若しくはその申込みを承諾したとき。

六 前各号に掲げる行為に関し周旋又は勧誘をしたとき。

2 中央選挙管理会の委員若しくは中央選挙管理会の庶務に従事する総務省の職員、参議院合同選挙区選挙管理委員会の委員若しくは職員、選挙管理委員会の委員若しくは職員、投票管理者、開票管理者、選挙長若しくは選挙分会長又は選挙事務に関係のある国若しくは地方公共団体の公務員が当該選挙に関し前項の罪を犯したときは、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。公安委員会の委員又は警察官がその関係区域内の選挙に関し同項の罪を犯したときも、また同様とする。

3 次の各号に掲げる者が第一項の罪を犯したときは、四年以下の懲役若しくは禁錮 又は百万円以下の罰金に処する。

一 公職の候補者

二 選挙運動を総括主宰した者

三 出納責任者(公職の候補者又は出納責任者と意思を通じて当該公職の候補者のための選挙運動に関する支出の金額のうち第百九十六条の規定により告示された額の二分の一以上に相当する額を支出した者を含む。)

四 三以内に分けられた選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)の地域のうち一又は二の地域における選挙運動を主宰すべき者として第一号又は第二号に掲げる者から定められ、当該地域における選挙運動を主宰した者

 

素読用条文)


(買収及び利害誘導罪)
第二百二十一条

  次の各号に掲げる行為をした者は、
   ↓
  三年以下の懲役若しくは禁錮
   ↓
  又は
   ↓
  五十万円以下の罰金に処する。

  一 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて
     ↓
    選挙人又は選挙運動者に対し
     ↓
    金銭物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし
     ↓
    又は
     ↓
    供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。

  二 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて
     ↓
    選挙人又は選挙運動者に対し
     ↓
    その者又はその者と関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の直接利害関係を利用して
     ↓
    誘導をしたとき。

  三 投票をし若しくはしないこと、選挙運動をし若しくはやめたこと又はその周旋勧誘をしたことの報酬とする目的をもつて
     ↓
    選挙人又は選挙運動者に対し
     ↓
    第一号に掲げる行為をしたとき。

  四 第一号若しくは前号の供与、供応接待を受け若しくは要求し、
     ↓
    第一号若しくは前号の申込みを承諾し
     ↓
    又は
     ↓
    第二号の誘導に応じ若しくはこれを促したとき。

  五 第一号から第三号までに掲げる行為をさせる目的をもつて
     ↓
    選挙運動者に対し
     ↓
    金銭若しくは物品の交付、交付の申込み若しくは約束をし
     ↓
    又は
     ↓
    選挙運動者がその交付を受け、その交付を要求し若しくはその申込みを承諾したとき。

  六 前各号に掲げる行為に関し
     ↓
    周旋又は勧誘をしたとき。

2 中央選挙管理会の委員若しくは中央選挙管理会の庶務に従事する総務省の職員、参議院合同選挙区選挙管理委員会の委員若しくは職員、選挙管理委員会の委員若しくは職員、投票管理者、開票管理者、選挙長若しくは選挙分会長又は選挙事務に関係のある国若しくは地方公共団体の公務員が
   ↓
  当該選挙に関し
   ↓
  前項の罪を犯したときは、
   ↓
  四年以下の懲役若しくは禁錮
   ↓
  又は
   ↓
  百万円以下の罰金に処する。

  公安委員会の委員又は警察官が
   ↓
  その関係区域内の選挙に関し
   ↓
  同項の罪を犯したときも、
   ↓
  また同様とする。

3 次の各号に掲げる者
   ↓
  第一項の罪を犯したときは、
   ↓
  四年以下の懲役若しくは禁錮
   ↓
  又は
   ↓
  百万円以下の罰金に処する。

  一 公職の候補者

  二 選挙運動を総括主宰した者

  三 出納責任者(公職の候補者又は出納責任者と意思を通じて当該公職の候補者のための選挙運動に関する支出の金額のうち第百九十六条の規定により告示された額の二分の一以上に相当する額を支出した者を含む。)

  四 三以内に分けられた選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)の地域のうち一又は二の地域における選挙運動を主宰すべき者として第一号又は第二号に掲げる者から定められ、
     ↓
    当該地域における選挙運動を主宰した者

 

(多数人買収及び多数人利害誘導罪)
第二百二十二条 左の各号に掲げる行為をした者は、五年以下の懲役又は禁錮に処する。

一 財産上の利益を図る目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者のため多数の選挙人又は選挙運動者に対し前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号に掲げる行為をし又はさせたとき。

二 財産上の利益を図る目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者のため多数の選挙人又は選挙運動者に対し前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号に掲げる行為をすることを請け負い若しくは請け負わせ又はその申込をしたとき。

2 前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号の罪を犯した者が常習者であるときも、また前項と同様とする。

3 前条第三項各号に掲げる者が第一項の罪を犯したときは、六年以下の懲役又は禁錮 に処する。

 

素読用条文)


(多数人買収及び多数人利害誘導罪)
第二百二十二条

  左の各号に掲げる行為をした者は、
   ↓
  五年以下の懲役又は禁錮に処する。

  一 財産上の利益を図る目的をもつて
     ↓
    公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者のため
     ↓
    多数の選挙人又は選挙運動者に対し
     ↓
    前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号に掲げる行為をし又はさせたとき。

  二 財産上の利益を図る目的をもつて
     ↓
    公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者のため
     ↓
    多数の選挙人又は選挙運動者に対し
     ↓
    前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号に掲げる行為をすることを請け負い若しくは請け負わせ又はその申込をしたとき。

2 前条第一項第一号から第三号まで、第五号又は第六号の罪を犯した者が
   ↓
  常習者であるときも、
   ↓
  また前項と同様とする。

3 前条第三項各号に掲げる者が
   ↓
  第一項の罪を犯したときは、
   ↓
  六年以下の懲役又は禁錮に処する。

 

(買収及び利害誘導罪の場合の没収)
第二百二十四条 前四条の場合において収受し又は交付を受けた利益は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

 

素読用条文)


(買収及び利害誘導罪の場合の没収)
第二百二十四条

  前四条の場合において収受し又は交付を受けた利益は、
   ↓
  没収する

  その全部又は一部を没収することができないときは、
   ↓
  その価額を追徴する

 


公職選挙法=令和元年十二月十六日現在・施行)